じゅんちゃんのメルマガ感想
- scallopshcolarship
- 2024年6月5日
- 読了時間: 3分
哲学系ゆーちゅーばーじゅんちゃんのメルマガ買ってみた。
題材とされている著者は、第八十四回がグレーバー、第八十五回がプルードン、第八十六回がクロポトキン、第八十七回がソルビットだった。
気になった単語などの抜粋
第八十四回 :アゴラフォビア(広場恐怖症)、サパティスタ、あいだの空間
第八十五回 :プルードン(1809-1865)、利子の廃止、資本の労働への従属、
所有者が利益を得られなくなって事業撤退➩関係者による協働運営
第八十六回 :アナキズムは中央集権・上意下達的リーダーシップを否定する、大杉栄
第八十七回 :エリートパニック⇐(笑。内容は笑い事ではない。)
買ったのは第八十五回からの四回分で、初回特典で直前の回がもらえるので第八十四回も読めた。また明日、第八十八回が来て最後になるはず。
全体的に、そもそもそんなこと考えたことなかったわ、って内容だった。
サパティスタという言葉を初めて聞いたので調べてみたら、関連でWorld Social Forumの“Another world is possible”という言葉を知った。メルマガの感想にぴったりなので使わせていただく。アナキズムとかマルクス主義って、Another worldだな。自分が生きている間に実現するかはわからない。
アゴラフォビア(広場恐怖症)についても調べたけど、閉所恐怖症の逆みたいな意味しか出てこなくて、メルマガの西欧政治思想とか民主主義の抑圧と言った文脈に合わないのでこれはまた今後調べていくことにする。ちなみにネット検索したら水谷雅彦さんという京都大学の先生の熟議と会話に関する文献が出てきておもしろかったので、今後の購読リストに追加や。
読んで思ったこと。利子取るのがだめとか考えたことなかったな~。時間価値とか回収リスクとかもあるけど、定期的に利子もらわなかったら債務者との関係が途切れて踏み倒されそう。でもこういう、一般的な大人から「何言ってんのお前。」と一蹴されそうなことを真面目に考えること自体は無駄ではないと思う。
それでふと、「企業秘密ってなんなん」って考えが浮かんだ。市場主義経済では価格と商品の内容や取引条件を公開するのが大前提だけど、企業活動には秘密保持が欠かせないよね。全然この分野詳しくなくてただの素人考えなんだけど、それの拡大解釈で内部告発者が非難されたり、公文書が黒塗りになったりするのって、どうなんかな。
マイナンバー系ゆーちゅーばーにインスパイアされた私の個人的見解ですが、個人情報はあらゆる場面で収集される一方で公の情報(企業も公器)は守秘義務とか機密とかいって恣意的に隠せるのってどうなん。秘密ってそんな大事?それで失われる利益ってそもそも正当な利益なん?
あと、ミルの自由論に「未開人を進歩させるためなら植民地支配は正当化される」みたいな下りがあって「これはちょっとさすがに…」て思ってたんだけど、こういうのはオリエンタリズム(Orientalism。芸術用語のOrientalismeとは一字違う。)というんだね。これもメルマガのグレーバーの回で知った。こういう考え方は、今否定されているみたい。近代以降のヨーロッパ思想家の影響力はすさまじいものがあるけど、improvementを強調するだけあってやっぱり時代の中で主流となる思想は更新されていく。しかも、更新されていくのはその範囲内のことであって、その範囲内での最先端は別に世界や人類全体の最先端ではない。欧米の思想の最先端が、彼らいうところの”未開人”は昔から知ってたしやってたことですけど?ってことがある。だから「進歩」っていうのは特定の社会の歴史の見方であって、人類全体の進歩とかは別にないんかなって思った。
進歩じゃなくて、現在与えられた社会の状況下でできる改善をする、それだけ。
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