top of page
検索

On Liberty5

  • scallopshcolarship
  • 2024年5月27日
  • 読了時間: 5分

更新日:4月28日

JOHN STUART MILL

On Liberty and The Subjection of Women / Edited by ALAN RYAN (PENGUIN CLASSICS)

読んだ箇所:On Liberty ChapterⅡ後半

 

なんとか60ページくらい読み進めたけど、感想を書くために振り返って読むと半分くらい意味わからなくなっている。

悲C。

一度読んだときに「ここ重要だわ」って赤線引いた文章が一週間後にはなんのことやら…。

しかも、これ読むのにめっちゃ時間がかかってほかの積読とかメルマガが読めんのよ。

とりあえずChapterⅡ読んだのを区切りに、一旦お休みしよ。

英文読解のテキストを買ったので、先にこれを読んでからミルの本の続きを読む。その方が捗りそうなので。

 

Key words(ランダムハウス英和辞典に基づく解釈): orthodoxy 正統派の信仰・信念、reconcile 破門された者を教会と和睦させる・調和させる・折り合いをつける、

The reformation:宗教改革

 

まとめに代えて:とにかく赤線を引いた文章を引用して訳してみる

P39 Our merely social intolerance kills no one, roots out no opinions, but induces men to disguise them, or to abstain from any active effort for their diffusion.

社会が異なる考え方に対して不寛容だと、異なる考え方をする人たちはそれを積極的に広めようとしなくなったり、自分の考えを偽って述べるようになったりする。

P39 But the price paid for this sort of intellectual pacification, is the sacrifice of the entire moral courage of the human mind.

しかし、このような平穏の代償として、我々は精神活動に関する真の勇気を失う。

P40 (略)the region of principles, (略), which would come right of themselves, if but the minds of mankind were strengthened and enlarged, and which will never be made effectually right until then: while that which would strengthen and enlarge men’s minds, free and daring speculation on the highest subjects, is abandoned.

人々の心が広く、強かったならば、一般的な意見と異なる考え方をする人がその信条に深く関わることに(関心を持ったり考えたりすること)もまっとうに行われただろう。

しかし、精神的に最も高等な事柄について自由で大胆な思索を行うことこそが人間の精神を強く広くするのにそれが行われないのだから、決してそうなることはないだろう。

P40 The greatest harm done is to those who are not heretics, and whose whole mental development is cramped, (以下略)

その最も大きな損害は、異端者ではなく正統派が被ることになり、彼らの精神的な発達の枷となる。

P41 No one can be a great thinker who does not recognize, that as a thinker it is his first duty to follow his intellect to whatever conclusions it may lead.

gains more even by the errors of one who, with due study and preparation, thinks for himself, (以下略)

偉大な思想家は全て、どんな結果になろうとも自分の理性の導くところに従って行動するべきだということをわかっている。

十分に調べて研究し、自分自身で考えた人の誤りの方が、(自分で考えていない人の正しい意見よりも)真実の追及にとって役に立つ。

 

 

感想と、関連して調べたこと

 異端者・少数者が自らの考えに従って行動し、しかも異端として弾圧・黙殺されず社会の多数派と折り合いをつけていくことはとても難しい。それは勇気と努力と工夫が必要である。

 それができる者は歴史に名前を残すくらい貴重な存在であり、そのような人物が現れた時代においては、知的レベルの高い層だけでなく一般の人々まで感化させることができる。


P41“the yoke of authority was broken.”

ヨーロッパにおける3つの重要な時期を挙げている。


①  宗教改革直後の時代:「もういちど読む山川世界史」によると、「1524~1525年には、ドイツでルターの改革運動に鼓舞された農民が、ミュンツァーらの指導下にドイツ農民戦争とよばれる大反乱をおこしたが、諸侯により鎮圧された。」「同じころ、スイスでも人文主義とルターの影響下に…(中略)…各人は救いのめぐみを信じ、禁欲的な態度で職業労働にはげむことをつうじ、神の栄光を世にあらわすべきだと説いた。この考えは西ヨーロッパの勃興しつつあった市民層の間にひろく普及した。」

②  18世紀後半:固有名詞が書かれてないので推測だけど、プロシアのフリードリヒ大王やオーストリアのヨーゼフ2世、ロシアのエカチェリーナ2世などの啓もう君主を指しているのかな。それとも、モンテスキュー「法の精神」やヴォルテール、ルソー「社会契約論」などフランスの啓蒙思想家のことかも。

 イギリス名誉革命が1688~1689年なので、この頃のフランス知識人からしたら「イギリスが自由で先進的、フランスは絶対王政が続いててアカン…」て感じでしょうか。ヴォルテールは2度もバスティーユに投獄されたそうです。

③  ゲーテとフィヒテ時代のドイツ:ブリタニカ国際大百科事典によると、フィヒテはカントの影響を受けた哲学者で、「1798年無神論争を起こし」たそうな。ゲーテはミルが個人的に好きだった作家らしい。

 

 今年の読書は世界史の復習みたいなことになってるな。去年・おととしは日本の近現代史だった。正直江戸時代以前の日本史全然わからん。でも、英語のために買ったCASIOの電子辞書に日本史の本入ってる✨この電子辞書に変えて良かった~。日本語も英語も辞書いっぱい入ってて、なぜかTOEICのリスニングテストとかクラシック名曲フレーズ集とか、野鳥図鑑・魚図鑑・昆虫図鑑まで入ってる。英語を喋ったり音楽が鳴ったりするので子どもがこの電子辞書を面白がって触りたがる。高かったんで絶対壊してほしくないけど!

 しかし電子辞書頼みの読書&ブログ作業。電子辞書の電池切れと、長くなってしまったので一旦区切る。

最新記事

すべて表示
フランス革命についての省察 5

フランス革命についての省察 エドマンド・バーク 著  二木 麻里 訳 光文社 古典新訳文庫 2021年第2刷 **古典を読もうキャンペーン中** 読んだ箇所 P227~450くらい(ゆっくり読み返しながら読み進めているので、よくわからなくなってきた)...

 
 
 
フランス革命についての省察4

フランス革命についての省察 エドマンド・バーク 著  二木 麻里 訳 光文社 古典新訳文庫 2021年第2刷 **古典を読もうキャンペーン中** 読んだ箇所 P200~ 宗教について述べていることに注目してまとめていく。 前提:イギリス全体も、バークもプロテスタント。...

 
 
 
フランス革命についての省察3

フランス革命についての省察 エドマンド・バーク 著  二木 麻里 訳 光文社 古典新訳文庫 2021年第2刷 **古典を読もうキャンペーン中** 読んだ箇所 P88~161 3 フランス国民議会の実態 P162~229 4 フランスとイギリスの文化の伝統 キーワード:...

 
 
 

Comments


bottom of page