日本人は近代フランスが好きだった?
- scallopshcolarship
- 13 分前
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「フランス革命についての省察」(以下、「省察」)を読み終えて、8月からは「アナーキズム 政治思想史的考察」(以下、「アナーキズム」)森政稔 (作品社 2023年)を読んでいる。
作者の森政稔(もり まさとし)さんは東京大学の政治・社会思想史の教授とのこと。昔の東大というか日本の大学ではフランス文学とか哲学が大人気だったのかな?先日まで読んでいた「省察」の翻訳者 二木麻里さんも東京大学出身みたい。家にあったプルースト「失われた時を求めて」の訳者 鈴木道彦さんも東大出身。「省察」を理解するために買った「フランス史」(山川出版)の編者 福井憲彦さんも東大出身。
フランス文学とか哲学、歴史に全く詳しくないので超・雑な感想を述べつつ、「アナーキズム」を読んで学んだことなどを書いていきたいのだけれど…。この本難しくてまだよくわからんことが多いんよね。
難しい本を読んで“わからん”てなることに慣れつつあるのでなぜ難しく感じるのかについてはちょっと推測できていて、たぶん日常で一般名詞として使う言葉に特別な意味が含められているからだと思う。“不可能性”とか”所有”とか。あと単純に知らない固有名詞が多い。ただ、固有名詞は調べればいい(手間だけど)ってわかりやすいけど、一般名詞とも考えられるけど特別な意味が含められているっぽい言葉は素人にはわからないのでより難しい。その辺の不親切さが研究者の本って感じです。(←敬語)
この本の主役級の思想家であるプルードンは19世紀のフランスに生きた人物で、そのころのフランスがどんな社会だったかは「フランス史」でちょうど知ることができる。なので今は19世紀のフランスについて勉強している。するとよく銀行家ラフィットという名前が出てくることが気になりだした。あと、フォイエルバッハ。どちらもネット検索したらぽろぽろ日本語の資料が出てくる。
銀行家ラフィットについては関西大学の柏木 治教授の「銀行家と小説-スタンダールにおける銀行家の位置-」という記事が参考になって、貴族とブルジョアジーの関係などをうかがい知ることができる。「省察」で預言されていた通り、19世紀には銀行家は政治の中枢にしっかりと上り詰めていたようだ。
プルードンとマルクスとフォイエルバッハは思想的に関連性があるらしい。フォイエルバッハの“神とは疎外された人間の本質”みたいな言葉にしびれたのでフォイエルバッハの本を岩波文庫で買ってみた。でもやっぱり宗教・哲学の本は難しいので雰囲気しかわからない。本題はプルードンなのになかなかプルードンの章を読み進められない読書。
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