「3・11の政治理論」6
- scallopshcolarship
- 2024年1月15日
- 読了時間: 3分
読んだ本 「3.11の政治理論」 松尾隆佑 2022年 明石書店
P172-214
予め知っていたこと、聞いたことはあったことの復習
宮城県と栃木県は放射性廃棄物を民間の農地などで一時保管している場所が多数ある。
環境省が県内の一か所へ集約して最終処分することを目指して交渉を重ねたが場所が決まらず、10年以上”一時保管”が続いている。
ただし、栃木県では市町単位で「中間集約」する方針が決まっている。
新しく知ったこと・覚えたこと・印象に残ったこと
放射性廃棄物は関東の都県すべて、青森の除く東北すべて、北海道および静岡県でも発生していた。
青森県には六ケ所村があるから、日本列島の東側ほぼすべてに放射能性廃棄物があることになる。
8000Bq/kg超の放射性廃棄物の最終処分場候補地となったある自治体の対抗策
・特措法を見直して県内一か所集約の方針を変更するつもりがないか環境省に質問
・湧水の近くである、活火山の近くである、土石流が発生する可能性が高い場所であるとして不適であることを主張
・斜度や面積の点でも選定基準を満たしていないと主張
・環境大臣に質問書を送る
・反対署名を集める
・首長および市民団体が環境副大臣と面会し、反対署名を提出
・環境省の放射性物質汚染対処特措法施行状況検討会に意見・要望書を送る
印象に残った地方自治体首長の意見
・東電の責任なので東電の敷地(福島)に集約すべき
・県内のどこの市町村も最終処分場を引き受けたくはない
・最終処分場ができるのに時間がかかるのなら、一時保管場所の安全性を高める措置を早くとるべき
・環境省主催の市町長会議で話し合っても「県内一か所」という環境省の基本方針は変わらないのだから、市町長会議で決まった・了承されたということにしないでほしい
・時間が経ちすぎた
・自治体が反対しても最終的には国の責任で実行するのか?
感想・解釈メモ
よそで保管している放射性物質を自分のところに持ってきていいよという自治体はない。ということは、原発政策にはイエローカードが出ていると思う。(原発が爆発してすでに一回破綻しとるね。)
原発の立地自治体は使用済み核燃料をずっとずっと保管し続けることになるのではないか。
原発事故に伴う放射性廃棄物の処分について問題がどんどん先送りされ、多くの一時保管者の負担になっている。民間で保管しているところもあるのに、裁判起こされたりしないのかな?
一時保管している自治体の現在の住民は、そのことを知っているんだろうか。風評被害が出ないようにしようと思うと解決のための議論の機会が狭まってしまいそう。
環境省側は「丁寧に説明して理解」すれば受け入れられると考えているんだから、ちゃんと保管して管理すれば安全なんだよね。
でもちゃんと保管して管理するというのが信じられないのよ。データを改ざんしたり隠したり発表を遅らせたりしそうと思ってしまう。ずさんな作業するんじゃないかと疑ってしまう。そういう不安を払しょくしないとこの問題は前進しないのかも。
それなら、「環境省には悪いけどやっぱり安全性に不安・疑念がある」ということを赤裸々にして、徹底的に対策を話し合うことが必要だと感じる。
ところで放射性廃棄物の受け入れだけで10年揉めるのに、80年代90年代と原発が何十基も建設できたのはどうしてだろう?
環境省はぬるいんじゃ、経産省と電力会社ならちゃっちゃと進めたるわ!てこと!?
本書の終わりが見えてきた。頑張って最後まで読もう。

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