帆立小屋
初めてのお椀塗り、最終工程に近づいてきた。緊張する。
テレピンの臭いには慣れた。肌はいまだに痒い。
茶色にするお椀は最後まで生漆一つで、中塗りはくろめ漆、上塗りはくろめ返し漆を使った。
装飾として高台だけ弁柄漆で上塗り。同じ色の組み合わせでお箸も一善塗る。
ここでトラブルが!
くろめ返し漆は自作したものをアルミチューブに入れて保管しておいて、使うときに絞り出して濾してから塗ったのだけど、これが乾かない!待てど暮らせど乾かない。
どうやら、チューブの中で漆が乾くための成分が下に溜まっていたのに、上を絞って使ったため漆の乾く力が相当弱かったよう。
十日くらい経って、部分的には乾いているみたいなので、このまま四月まで寝かせてみる…。
黒にするお椀は中塗りに黒呂色、上塗りは黒呂色をくろめ返ししたものを使った。
装飾として、お椀の外側、下三分の二にもみ殻の燻炭を擂って粉にしたものを蒔き付けた。
高台は茶色にした。お箸も同様に黒と茶色に塗ったけど、かなり地味。うーん。
そしてこちらでもトラブルが。
くろめ返し黒呂色、硬すぎて濾せない。濾し紙が破れる!でも手作り漆なので濾さないと塊がある…。
この硬い漆は、チューブで保管せずにできたらすぐ使わないといけないかなぁ。
一応、もったいないのでうまく濾せなかった漆を使って塗った。
副産物
元々家にあった木のお椀、ずっと使っていて塗装が剥げたり薄くなったりしていたので余った漆で塗ってみる。
もとが濃茶色だった大きな汁椀は、生漆をくろめ返ししたものを摺りつけるととっても自然に若返った。
買ったときに付いていたミッフィーの絵柄はヤスリかけで剥げてしまったけど…。
もう一つの茶色くて丸っこいお椀は、かわいくしたいので弁柄漆を塗った上に、くろめ返し生漆を塗ろう。
さらにもう一つ、小さい汁椀で縁のところが外に反っている山中塗のもの。
オレンジっぽい茶色がきれいで、透けて見える木目も美しく、気に入っていたけど色があきらかに剥げてきていた。残念ながらうちにある漆で元の色に直すことはできないので黒で塗ることにした。高台は弁柄漆で塗る。
くろめ返しした黒呂色漆を塗ったところ、武骨な雰囲気のお椀に生まれ変わった。
副産物2
紐とコルクコースターを組み合わせて水筒ホルダーを作った。
紐の切れ端のほつれ止めに麦漆を塗った。
コースターも水筒の大きさに合わせて切ってヤスリかけしたので、縁の補強と紐との接着に麦漆を使った。
漆は接着剤になるのだ!